二世帯注文住宅を建てるとき考えておきたいこと

「我が家も家を建てたいな・・。二世帯住宅を建てようかな?」そんなことを考えはじめたのなら、決めておきたいことがいくつもあります。せっかくの新築住宅で失敗したり公開しないためには、じっくり考えてみましょう。
たとえば、あなたが女性でその夫の両親と住むことを考えてみましょう。夫の両親とは、一緒に暮らしたことがないのなら、一度長期に夫の実家に泊まってみるのもひとつのアイディアです。

長いスパン1週間以上一緒に過ごすことで、義父母の生活のリズムがわかってきます。
あなたの家族のリズムをそれに合わせられない場合は、家を建てるとき、二世帯住宅を建てる場合でも、玄関やキッチンは別のほうがいいというのもわかります。

また、共働きの夫婦の場合、夫の両親に、子供を見てもらうことを期待しているかもしれませんが、それは得策ではありません。両親は高齢です。もしも共働きではたらくのなら、きちんと保育園に預けて、ご両親のせっかくの老後に負担をかけるような子供世帯になるのはさけたいところです。

二世帯にするのなら、子供の面倒を親にみてもらうためではなく、これから歳をとっていく親に、今までの苦労をねぎらう意味で、親に楽をさせてあげるために 二世帯にできたらいいですね。

結局、親は子供のことがかわいいですから、子供の家族には、何でもしてあげたいと思うものです。
二世帯の話がでたのなら、なんのために二世帯にするのか、メリットやデメリットも考えて、家族の絆を深めるための二世帯住宅の計画が立てましょう。

自分の親ではないのですから一緒に住むというのは苦痛の場合もあります。二世帯で暮らすのが初めての場合、生活のリズムがくずれるだけでも、それが苦痛になることも。
折角の新築注文住宅なのですから一緒に住んだらがっかり、ということがあっては悲しいですよね。今回はそんな二世帯住宅でも失敗しないポイントについて学んでいきましょう。

【家を建てる】二世帯にする理由を確認する

1.なぜ二世帯にする確認する

まずは何故二世帯にするのかについて明確にして話し合いましょう。
例えば育児や介護のため、というのであれば完全同居の方が良いですし、金銭面や土地のため、というのであれば一緒に住みたい、という訳でもないので完全分離型の方が良いです。

更に一緒に住んだ後の金銭面でどうなるのか、両親がいるということは盆正月に兄弟が集まるということでもあり得ますからどうなのか、ということについても確認しておく必要があります
住んだ後に想像していたのと違う、となると家庭崩壊しかねませんので納得いくまで話し合ってルールを決めておくと良いですね。

2.間取りについて確認する

次に間取りのポイントについてです。

介護のために、育児のために、と差し迫った理由がないのであれば完全分離型の方が良いでしょう。
好みも生活習慣もことなった2家族が一緒に住むというのは、些細な生活音さえもストレスの原因にさえなってしまいます。
人を呼んだり仕事で遅くなったりして気を遣うようになると、生活し辛くなってしまいます。

上下で分ける、左右で分ける、と言うようにする方が望ましいです。

また、勝手に入って来られて迷惑をした、というケースもあるので、部屋に行き来出来るのは玄関からのみ、とするのがお勧めです。
いくら親世帯であっても別の世帯であるということを意識して考えましょう。また、上下で分ける完全分離型の場合には水回りの位置を上下で揃えると生活音が気になりにくくなります。

寝室の位置や子供部屋の位置も確認する

左右で分ける場合には、寝室が隣り合うという事態になるとプライベートが聞こえてしまう可能性もあるので避けた方が無難です。
また、子供部屋は親の寝室とは隣り合ったりしないようにするのがお勧めです。どうしても成長をするにつれて生活時間がずれていってしまったり子供の足音がストレスになっていってしまうことが多いので気を付ける必要があります。

完全分離型はコストがかかる

ですが完全分離型にしてしまうと費用がかなり上がってしまいます。何故かというと完全分離型だと賃貸に貸し出すことも可能なので賃貸基準で建築する必要があるからです。場合によっては普通に一軒家を2軒建てるのと変わらないくらいの費用が掛かる場合もあります

もしも費用を抑えたいけど分離型の方が良い、という場合にはどこか共有部分を作ると費用を抑えることが出来ます。
一応どこかで行き来出来る扉を作っておくと費用が抑えられるのでお勧めです。

部分的に共有するという方法もあります。例えば水回りだけは別で、キッチンは共有と言った間取りになります。
どうしても水回りに関してはそれぞれの個性が出る場所でもあります。それを嫌がる人も多いので、そこだけは別にしたいという方もいます。

他にも玄関は共有で他は別々である、というケースもあるのでそれぞれ費用とプライバシーの折り合いをつける必要があります。

完全同居のメリットデメリット

もしも完全同居にしてしまうメリットは同居を低コストでしやすいことです
例えば普通に自分達だけで住む家を建てておくのですが、一部屋多く作っておけば突然同居をしなければならない、という場合でも同居しやすくなります。
コスト面は安く済ませることが出来ます

デメリットプライバシーがないのでストレスを抱えやすいというのも問題点として挙げられます。もしも完全同居にするのであればよりルールを明確にしておきましょう。

実は旦那さんの親と住むのか奥さんの親と住むのかによってどちらが良いのかが変わってくるのです。

旦那さんの親と住む場合は完全分離型が玄関だけが一緒であるということが多いのですが、それに対して奥さんの親と同居する場合には完全同居か水回りを共有することが多いのです。
水回りの仕事を奥さんがするということが日本では多いので、水回りでも融通しやすいということが大きな理由になります。旦那さんの親の場合だと奥さんが気を遣うので配慮することによって上手くいくケースの方が多いです。

二世帯住宅にするのは言うのは簡単ですが、実際に住み始めると不都合がどうしても出てきてしまいます。
それは通常の場合でも同じですが、通常よりも更に多くなると考えなければいけません。
注文住宅と言うのは安い買い物ではありません。実際に住んでから失敗した、と言うことに決してならないように設計の前の段階からきちんと話し合い、考えて設計しましょう。

【家を建てる】二世帯住宅の注意点

関係が深い家族が複数で暮らす二世帯住宅は、昭和の時代に行われていた助け合いを手軽に実現できる手段の1つです。
特殊な構造になるので基本的に注文住宅に分類され、全員の意見をヒアリングした後に完成図を提示されるケースがよくあります。
昔から一定の需要があった形式だから、現在でも大手のハウスメーカーから地元密着型の工務店まで色々な業者が取り組んでいる住宅です。どのような構造で作ってもらうのかと同じぐらい重要であるのが、どのタイミングで一緒に暮らすのかという決断になります。

子供の面倒を見てもらうのを目的とした同居が多いものの、日本では年功序列の考え方が根強く、誰が最も上の立場であるのかでトラブルになりがちです。

家族であっても人間関係が様々だから、仲が悪くなりやすい間柄について細心の注意を払っておく必要があります。
典型的なパターンが結婚したことで義理の親となった舅や姑との不仲で、世間的には親戚でも新しく入ってきた人間にとっては他人とほぼ同じで揉めやすいので要注意です。

昭和までの家庭では上下関係がはっきりしていましたが、現在では最年長が下の年齢の人間に命令できるわけではないので十分に気をつけましょう。

玄関から完全に分離している二世帯住宅が人気であるのは、出入りの段階からもう片方の世帯のライフスタイルを乱さない状態で暮らせることが大きな理由です。
共用型で個室だけ別というパターンでは日常的に別の世帯と出会う上に、ちょっとした生活のルールですら衝突してストレスになる恐れがあります。

将来的な家族構成を確認する

高齢者から幼児まで混ざって暮らす生活では、将来的な家族構成の変化も考えておくことが求められます。
高齢者は要介護になる可能性がどんどん高まっていくので在宅介護をするのかどうかを事前によく話し合っておくのが鉄則です。

特に、高齢者がわざわざ高額のお金を払って一緒に住む場合は介護を期待しているケースが多いため、自分たちの負担を最小限にしながら注文住宅で暮らせると浮かれずにリスク管理を徹底的に行いましょう。

在宅介護には限界があるので、その地域で受けられる介護サービスの状況などを総合的にチェックしておくのが効果的な対策です。
実質的に同じ住宅で同居している状態では介護施設への入居がやりにくくなるから、もしも高齢者と暮らすのならかなりの覚悟が必要となります。

二世帯で暮らしていると、子供が大学進学で遠方へ行ったなどの理由で部屋が余ります。
空いている部屋を簡単なリフォームで改造できるレイアウトなら、住む人数が減っても最適な状態に変えられて便利です。

将来的に建てた注文住宅をどう扱うのかにもつながる話で、例えば片方の世帯が完全にいなくなったら賃貸物件として家賃収入を得る予定なら完全分離型の方が向いています。

不動産登記は注文住宅の所有権を第三者に主張する大事な手続きで、法律上はこの登記の内容だけが信用されることにも注意しましょう。

建設資金について確認する

色々な理由で二世帯が一緒に生活する時には、お互いに資金を出し合って注文住宅を購入します。

節税効果を高める目的で不動産登記をするパターンがよく見られますが、相続においても焦点になる部分だから全員が健在であるうちに信頼できる税理士に相談しておくのがベストです。

高齢者にとっては縁起でもない話ではあるものの、いざ相続手続きのカウントダウンが始まってから税理士を探していては十分な対策をする時間を得られません。いつかは必ず対峙しなければいけない案件だから、時間があるタイミングで要点を確認しておきましょう。
兄弟姉妹がいると相続人が集まっての話し合いで水掛け論になるパターンが珍しくなく、事前にどのように相続をするのかを決めておくことが大切です。

法律は常に国会の議論などで改正されており、最も有利な形式で二世帯住宅を建てるには税務のプロである税理士に相談するのがセオリーとなります。

二世帯住宅の役目が終わった後どうするかも確認しておく


気になる相続のポイントについてもこっそりと聞けるので、お金を払ってでも税理士からのアドバイスをもらっておきましょう。
役目を終えた二世帯住宅をどう扱うのかでは、そのまま空いている居住スペースを賃貸物件とする等の様々な選択肢があります

それぞれで税金の割合が異なるので、いったん更地にして土地活用をすることも視野に入れながら、最適な選択にするための相談役になってもらうのが基本です。

 

二世帯住宅も業者選びが重要

注文住宅では多くの人間の要望を取捨選択しなければいけないから、上手く調整してくれる担当者がいる業者を選びましょう

直接言うと角が立つ内容でも第三者をはさむと緩和されるので、全員の意見を引き出しつつも担当者の仕切りによって現実的な落としどころへ収束させるのがコツです。

結婚前に同居を前提とした家を用意するとかえってチャンスを逃してしまう傾向にあるので、将来の家族となる人物を迎えるために先に建ててしまうのはあまり望ましくありません。

全員が揃ってからスタートするのが、みんなで円満に暮らすための重要なポイントです。

心地よい二世帯住宅を建てるために、複数の業者に見積もりや相談をして、アドバイスを求めて誠意ある担当者と一緒にすばらしいマイホームを作りましょう。

 


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